Spin the Black Circle

アナログレコード鑑賞記を中心に、映画や本など興味の向くままに語る、40代オヤジの独り言

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Sirens

2013.12.29

category : パール・ジャム

パール・ジャムの記念すべきスタジオ10作目"Lightning Blot"、発売は10月でしたがアナログはプレスミスがあり、遅延やら交換やらでファンは随分大騒ぎとなりました。

かくいうわたしの元にも、セカンドプレスが盤だけ11月末に届き、ジャケット込みのファーストプレスが12月に届くという訳の分からない届き方をしました。おかげでここで紹介するタイミングを逸してしまい…。

とはいえども、音だけは待ちきれずにダウンロード特典のMP3を先に聴いていました。この新譜、キャッチーなアップテンポナンバーが少ないからか前作よりは評価が低いように思いますが、個人的には前作をしのぐ傑作だと思います。

前作"Backspacer"も素晴らしい出来でしたが、エディ・ヴェダーが単独で書いた曲と、その他のメンバーの曲とにテイストの違いを明確に感じて、どことなくバンドとしてちぐはくとした印象を受けていました。エディのソロ活動が活発な時期のアルバム制作であり、ある程度それは仕方のない部分だったかな、と。

今回のアルバムは、そのバンドとしての一体感を明らかに感じます。それはアップテンポなナンバーでの激しさではなく、緩やかなテンポのナンバーでのサウンドの深さとして。'Infallible'でのじわじわと登りつめる高揚感、'Pendulum'の緊張感、そして美しいサウンドとメロディで締めくくる'Future Days'など、今回は彼らの「静」の部分の魅力が最大限の深みに達したと感じられます。

そんな魅力が最も感じられるのが、セカンドシングルとしてリリースされた'Sirens'です。



Hear the sirens
サイレンを聴くんだ
Hear the sirens
あのサイレンを

Hear the sirens
サイレンを聴くんだ
Hear the circus, so profound
あの騒々しい、深遠な音を
I hear the sirens
俺にはサイレンが聴こえる
More & more in this here town
この町へと大きくなるあの音が

Let me catch my breath & breathe
少し静かにさせてくれ
And reach across the bed
ベッドの向こうに手を伸ばす
Just to know we're safe
ようやく気付いたんだ、俺たちの安全を
I am a grateful man
俺に感謝しておくれよ
The slightest bit of light
ほんのかすかな光でも
And I can see you clear
お前のことははっきりと見える

Have you take your hand, and feel your breath
自らの手で、呼吸を感じてごらん
For fear this someday will be over
この恐れも、いつかは過ぎ去るから

I pull you close, so much to lose
君を傍に引き寄せ、多くを失ってゆく
Knowing that nothing lasts forever
気付かされる、永遠に続くものなどないと

I didn't care, before you were here
俺は気にしなかった、お前が居たより前も
I danced in laughter with the everafter
その後も、俺は笑いながら踊り続けていた

But all things change
全ては変わってゆくけれど
Let this remain
これだけは残したいんだ

Hear the sirens
サイレンを聴くんだ
Covering distance in the night
夜の中、遠くから響いてくる
The sound echoing closer
少しずつ近づいてゆく音
Will they come for me next time?
次に来るのは、俺の元だろうか?

For every choice mistake I've made
いろんな選択を、俺は間違えてきた
It's not my plan
そんなつもりじゃなかったんだ
To send you in the arms of
君を渡すつもりじゃなかった
Another man
他の男の腕の中に
And if you choose to stay I'll wait
もし君が残ることを選ぶなら、俺は待つ
I'll understand
俺はきっと理解できる

It's a fragile thing
なんて脆いんだ
This life we lead
俺たちの過ごす人生は
If I think too much I can get over
もし俺の考えすぎなら、乗り越えられるさ
Whelmed by the grace
美しさに圧倒される
By which we live our lives
俺たちの人生がもたらすものに
With death over our shoulders
過ぎ去ってゆく死とともに

Want you to know
君には知っていて欲しい
That should I go I always loved you
去ることになっても、いつも愛していたことを
Held you high above, true
君を高く抱き上げたことを、本当さ

I study your face
君の顔を思い出すと
And the fear goes away
恐れは消えてゆく

It's a fragile thing
なんて脆いんだ
This life we lead
俺たちの過ごす人生は
If I think too much I can get over
もし俺の考えすぎなら、乗り越えられるさ
Whelmed by the grace
美しさに圧倒される
By which we live our lives
俺たちの人生がもたらすものに
With death over our shoulder
過ぎ去ってゆく死とともに

Want you to know
君には知っていて欲しい
That should I go I always loved you
去ることになっても、いつも愛していたことを
Held you high above, true
君を高く抱き上げたことを、本当さ

I study your face
君の顔を思い出すと
And the fear goes away
恐れは消えてゆく
The fear goes away
消えてゆく
The fear goes away
消えてゆく

- Eddie Vedder, Mike McCready -

マイク・マクレディがピンク・フロイドの"The Wall"にインスパイアされて書いたコード進行に、エディが歌詞を付けて完成させたというこの曲、美しいメロディを持った本当に素晴らしい曲です。12弦のアコースティックな前半から、間奏のギターソロと作者マイクが大活躍する曲でもあります。

愛しい人が傍に居る幸せ、それを失うことの恐れ、そのことが近づくサイレンを象徴として描かれる歌詞も素晴らしいです。永遠に続くものなど何もない、だから覚えていて、愛していたことを、そんな切なさが本当に胸に響く歌詞です。

アルバム発売に併せた全米ツアーでも、この曲はライブのハイライトとなっていました。わたしがオーディエンス録音で聴いた10月のヴァージニアでの公演では、曲が終わっても観客の興奮が冷めやらず、終盤のコーラスを観客がリフレインするという感動的な場面が聴かれました。この曲が新鮮に響く本ツアーのうちに、是非この曲を生で聴きたいです。

彼らの最後の日本公演から10年が過ぎてしまいました。この曲をここ日本で聴く夢が来年かなうといいのですが。





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Spin the Black Circle

2013.01.09

category : パール・ジャム

さて、2013年が始まりました!といっても、少々日にちが経っちゃいましたが…。

2013年という年になって一番感慨深いのは、2003年のパール・ジャムの来日から、とうとう10年過ぎちゃったなあ、ということです。初来日の1995年から8年での再来日、あの時も随分待たされた気がしましたが、そしてあれからとうとう10年、オイオイ10年って!!っとシアトルの方角に向けて叫びたくなります。あの空席の目立つ客入りの悪さが、そんなにトラウマになってるのかなぁ。

彼らが来日する雰囲気は、今年も今のところ全然ありません。一時期はフジロックの線も聞かれましたが、最近は噂にも登らないし。新譜が出たら尚更、欧米のツアーがガッツリ組まれるだろうし、今年辺りでそろそろ、って感じで期待したいのだけどなあ…。やはり本命はフジロック、対抗は最近増えてきた新規フェスのどこか、というフェス狙いでしょう。まあ、期待せずにのんびり待つことにします。

さて、新年だし、ブログのタイトルにさせてもらっている'Spin the Black Circle'を取り上げましょう。

Spin the Black Circle by Pearl Jam on Grooveshark

パール・ジャムのサウンドの面白いのは、ハードロックやパンクという異なるサウンドがせめぎ合う部分かな、と思うのですが、この曲はそれを表す絶好の曲と言えそうです。どちらかといえばパンク寄りですが、マイク・マクレディのギターとデイブ・アブラジーズのドラムはメタル寄りのサウンド、そのイデオロギーの衝突がテンションとなって、まるで連鎖する追突事故のように突き進んでゆきます。エディ・ヴェダーのヴォーカルも、そのパンクマナー溢れる咆哮が素晴らしいです。

この曲はハスカー・ドゥの'Beyond the Threshold'に似ているという指摘があります。

Beyond the Threshold by Hüsker Dü on Grooveshark

うむ、リフは似ているな。ベースのジェフは当時、こういうハードコア・パンクの方向にサウンドが向かうのが嫌だったみたいで、「「げえっ」て感じだった。デッド・ケネディーズの曲みたいでさ」というコメントを発しています。最近のライブでは仁王立ちで嬉しそうに弾いてるので、もう大丈夫なんでしょうけど。

この曲の歌詞は、完璧なるアナログ賛歌。「黒い円盤を回せ!」とアナログへの回帰を煽ります。当時この曲の入ったアルバム"Vitalogy"をアナログ先行でリリースしたことも、大きな話題となりました。

ですので、やっぱりこの曲はアナログで聴かねば!

spbc01.jpg

"Vitalogy"も手元にありますが、何と言っても音の塊がガツーンと来るシングル盤を。スリーブは70年代初頭のエピックのシングルスリーブを模しています。参考までに、手元にあるものと比較を。

spbc02.jpg

別にホリーズのこの曲が好きな訳ではなく、海外のネットオークションで見かけて、あっ、'Spin the Black Circle'のスリーブの元ネタだ!と思って購入しただけのものです。安かったし。

彼らのライブは去年観ることが出来、この曲も念願かなってライブで聴くことが出来ました。あの至福の瞬間を、今年はここ日本で味わえることを願いたいものです。

spbc03.jpg

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Pearl Jam @ "Made in America Festival" Philadelphia 2012/09/02

2012.09.03

category : パール・ジャム

DSC_0419.jpg

Go
Corduroy
Save You
Given To Fly
Elderly Woman Behind The Counter In A Small Town
Unemployable
Even Flow
Got Some
Daughter/Blitzkrieg Bop
Unthought Known
The Fixer
Nothing Man
Do The Evolution
Jeremy
Know Your Rights
Rearviewmirror

Love, Reign O'er Me
Spin The Black Circle
Better Man/Save It For Later
Comatose
Black
Alive
W.M.A/99 Problems (with Jay-Z)
Rockin' In The Free World

わたしにとっては9年半ぶり、そして初めての本場アメリカでのPJライブ。その期待を、これでもかというばかりのベストヒットな選曲で応えてくれました。

ああ、彼らは全然変わっていない。ステージから発せられるパワー、その強烈な音圧は2003年の日本公演で感じたものと何ら変わっていません。違うのは、この観客。合唱、声援、やはり彼らの人気が当然ながらもの凄いものであることを肌で感じました。

ここはアメリカなんだな、と思えたシーンが2つ。まずは"Unemployable"の前のEddieのMC、「数年前に仕事があった人の多くが、今仕事のない状態になっている。「雇用を創出する」という話だったけど、今は海外の雇用ばかり。今一度考えよう、"Made in America"について」

そして、今年は大統領選。昨日のJay Zのパフォーマンスの際にもObama大統領のVTRが流れましたが、PJのステージでも選挙に行くことをEddieがコメントし、そして"Know Your Rights"(久々?、最近のセットリストは見ないようにしていたので、今年初めてか分かりません…)が演奏されました。確か2003年の東京でも演奏されてていたような。3年前のBruceのライブでは'London Calling'だったし、何だかClashに縁があります。

ステージを観ていて本当に嬉しくなるのは、彼らが時折笑みを浮かべつつ、演奏を楽しんでいる姿でした。EUツアーを終え、USでは4公演で今年は終わりですが、その短いPJという場を、メンバー達が楽しんでいるように感じました。

完璧なセットが続き、'Alive'で頂点を迎えた後、何故かマイナーなファンク・ナンバーである'W.M.A'を演奏、何かおかしいなと思っているとそれはJay Z登場の前フリでした。このフェスのキュレーターといえるJay Zがどうして彼らを迎えたのか分かりませんが、自らの共演で最後を盛り上げました。わたしは彼のことは全く門外漢なので、ポカーンと聴いていましたが、周りのPJファンも合唱して大盛り上がりでした。

最高のセットリスト、最高の演奏でした。さあ、次こそ、新作を携えて是非日本で!


DSC_0468.jpg



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Yellow Ledbetter

2012.01.22

category : パール・ジャム

 昨年最後に観た映画「50/50 フィフティ・フィフティ」は、本当に良い映画でした。若年性のガンという、いくらでもドラマティックに描ける題材を、抑制された描写で落ち着いて描くというその視点が、主人公や周囲の人々の悲しみや苦しみをより際立たせていました。

 そんな素晴らしい映画の中で、Pearl Jamの'Yellow Ledbetter'がクロージングテーマとして流れたのは、嬉しい驚きでした。

Yellow Ledbetter

ポーチの上に、その開封済の手紙はあった Unsealed, on a porch a letter sat
お前は言う、まだそのままにしておいてと Then you said I wanna leave it again
乾いた砂の上で、以前彼女を見た Once I saw her on a beach of weathered sand
その砂の上でも、そのままにと彼女は言った And on the sand I wanna leave it again yeah
週末、俺は全てがなくなればいいと願う On a weekend I wanna wish it all away yeah
皆に呼びかけられ、俺は言いたいことはあると返す And they called and I said that I want what I said
そして俺はまた叫びだす Then I call out again
彼女を落ち着かせたままにすべき理由があるんだ And the reason oughta leave her calm I know
俺は一体、ボクサーなのかサンドバッグなのか I said I don't know whether I was the boxer or the bag

奴らが見えるかい Ah yeah can you see them
ポーチの外にいるけど、手は振ってない Out on the porch yeah but they don't wave
俺には見える、入り口にいる奴らが I see them round the front way yeah
分かってるんだ、もう、ここには居たくない And I know and I know I don't want to stay

泣きたくなるんだ Make me cry

何故他の奴じゃなかったのか I see ooh I don't know why there's something else
俺は俺の道をゆくよ I wanna go my own a-way
俺は一体、ボクサーなのかサンドバッグなのか I said I don't I don't know whether I was the boxer or the bag

奴らが見えるかい Ah yeah can you see them
ポーチの外にいるけど、手は振ってない Out on the porch yeah but they don't wave
俺には見える、入り口にいる奴らが I see them round the front way yeah
分かってるんだ、もう And I know and I know

ここには居たくないんだ I don't wanna stay
ここにはもう I don't wanna stay
ここにはもう I don't wanna stay
ここにはもう I don't wanna stay

- Jeff Ament, Mike McCready, Eddie Vedder -


 「50/50 フィフティ・フィフティ」の監督であるJonathan Levineが、どうしてこの曲をクロージングに選んだのか分かりません。"I don't wanna stay"というリフレインが、病気から抜け出したいという主人公の心情に合うからかな、と想像したりします。

 この'Yelliow Ledbetter'はバンド側から正式な歌詞は発表されておらず、ライブでも歌詞が即興で変えられることもあり、ファンの間でも様々な解釈や独自の歌詞聴き取りなどが行われています。上に挙げたスタジオテイクの英詩も、ファンの人が聴き取ったもの複数を混ぜたものです。当然ながら、その後ライブで歌われる歌詞とは、かなり異なるものです。ですので、訳詞するのはあまり意味がないかもしれませんが、参考までにどうぞ。

 インタビューなどを総合すると、この歌詞は、兵士の死を歌っているもののようです。彼(または彼女)が、ポーチで黄色い手紙を受け取る。黄色の手紙は、戦死者の家族などにその死を通知するもの。戦死した兄弟(または恋人)は、海外の戦地にて亡くなった。その通知がポーチに残されている。そんな情景を歌ったもののようです。ポーチの外に居る人々は、戦死した人々の亡霊でしょうか。

 そして主人公は歌います、こんなところには居たくないと。それは戦争に近しいものを失くすという、その状況への苛立ち、悲しみでしょうか。

 そんな歌詞の内容と映画の内容をリンクさせながら、わたしは「50/50 フィフティ・フィフティ」のクロージングのタイトル・クレジットを見ていました。

 ところで、ライブのクロージングとして演奏される'Yellow Ledbetter'には、Mike McCreadyのアドリブ・ソロがつきものです。一番頻繁にあるのは、アメリカ国歌'Star Spangled Banner'をJImi Hendrix的に挿入するものですが、個人的には'Little Wing'を挟むのが一番好きです。'Little Wing'を挟む場合でも、1.ソロのみ、2.バンドが入ったインスト・バージョン、3.ヴォーカルの入ったバージョン、と3種あり、注意が必要です。

 余談ですが、Pearl Jamのオフィシャル・ライブを購入する際は、最後に'Yellow Ledbetter'が演奏されているものを買えば、間違いなしです。この曲を演奏したということは、その日のライブが最高だったという証ですから。わたしが前回日本で観た公演(横浜と大阪)では、'Yellow Ledbetter'はなしという、内容は素晴らしいながらも悔しい思いもしました。次回の来日の際は是非、このMikeのソロに酔いしれたいです。

 では、'Little Wing'付きの'Yellow Ledbetter'をどうぞ!

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I Am Mine

2011.10.20

category : パール・ジャム

映画"Pearl Jam Twenty"で印象に残るシーンのひとつに、2000年ロスキルデ・フェスティバルのステージ上で、将棋倒しで崩落する観客を前に、ひざまずき悲観に暮れるEddie Vedderの姿がありました。結局この事故は9人の犠牲者を出す結果となり、映画では確かこの後、音楽に対する心情が変わったという、メンバーのコメントなどに繋がっていたと記憶しています。

ロスキルデの事故の後、バンドはEUツアーの残る2公演をキャンセルし、事故の対応や休養、そしてバンドの今後について話し合う機会を持つことになります。そこでは解散も話し合われたと言います。

そしてバンドは、続くUSツアーを日程通り続けることを決めました。

最初の公演地であるヴァージニア・ビーチの近くのホテルで、Eddieはひとつの曲を書きます。


利己的、人々が列をなす
自らの時間を得ることを信じ、望んで
俺、俺は呼吸をするたび考える
自らの心だけを抱えて

北から南に、時は正確に流れる
東、そして西、人生はどの場所にも
俺は生まれ、そしていつか死ぬ
その狭間は全て俺のもの
俺自身は俺のもの

そして感情は、次第に置き去られてゆき
全ての純粋さは、一度に失われた
瞳の奥に宿る、本質
もう隠れる必要はない
今夜の俺達は安全だから

海は満ちる、人々が涙を流すから
満月は満潮の中、友を探し続ける
悲しみは肥大化する、拒否された時に
俺は自らの心を分かっている
俺自身は俺のもの

そして意味は、次第に置き去られてゆき
全ての純粋さは、一度に失われた
瞳の奥に宿る、本質
もう隠れる必要はない
今夜の俺達は安全だから

そして感情は、次第に置き去られてゆき
全ての純粋さは、嘘で壊された
行間に宿る、本質
(俺達には隠れる必要があるのかもしれない)

そして意味は、次第に置き去られてゆき
全ての純粋さは、一度に失われた
瞳の奥、俺達は皆違う
もう隠れる必要はないんだ



2002年に発表されたアルバム"Riot Act"、リードシングルとなった'I Am Mine'を書いた理由について、Eddieは次のように語っています。「この先、大丈夫になってゆくと、自らを安心させるため」、彼にとって、自らの歌が凶器と化した現場、あのステージに再び立つ為に、この曲を書くという儀式が必要だったのでしょう。

"no need to hide / we're safe tonight"、彼は一体どういう心境で、このフレーズを書いたのでしょう。この目線はまるで、怪我をして泣く子どもに対して、背中を叩きながら「大丈夫、大丈夫」となだめる母親のようです。彼は「ここは安全だ」と自らに言い聞かせないと、あのステージに立つことが出来なかったのでしょうか。

そして"I, am, mine"という強いフレーズ。俺は俺なんだ、俺の道は俺が決めるんだ、という強い決意が感じられますが、サウンドにはその力強さだけではなく、深い悲しみ、消しようのない悲しみに覆われているように聴こえます。

Eddieはその後、"lost nine friends we'll never know, two year ago today"と、'Love Boat Captain'で改めてロスキルデに触れ、そしてその曲を"all you need is love, love, love..."という歌詞で締めます。それは彼にとって、そしてバンドにとっての追悼であり、区切りをつける為の必要なステップだったのでしょう。

その優しさに満ちた'Love Boat Captain'とは異なり、'I Am Mine'には強い意志と共に、不安、恐れ、悲しみなどが幾重にも折り重なって聴こえ、それが強く心に響きます。

"Pearl Jam Twenty"で、この曲について何も触れられていなかったこと、何だかとても残念でした…。





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